親の「反対」の奥に隠れている本当の想いとは?

結婚が現実的になってくると、嬉しい気持ちだけでは進めない場面があります。
お相手のことは大切に思っている。
自分の中でも、この人と進みたい気持ちは育ってきている。
それでも、親にどう伝えるか。
親が心配していることを、お相手にどこまで話すか。
その間で迷うことがあります。
今回のカウンセリングでは、親への挨拶を前に、ご両親の心配をどう受け止め、お相手にはどう伝えていくかを一緒に整理していきました。
親の心配を「反対」と決めつけない

30代女性のHさんとは、お相手とのご成婚が現実的になり、Hさんのご両親への挨拶を控えたタイミングでカウンセリングをさせていただきました。
ご両親は、結婚のスピード感や同棲について「反対」しているところがありました。
Hさんは、それをどう受け止めればいいのか迷っていたのです。
お話を詳しく伺っていくと、私は単にご両親がHさんやお相手のことを反対しているわけじゃないのだと感じました。
だから私は、Hさんにこうお伝えしたのです。
「お父さんもお母さんも、Hさんの味方なんだなと感じました」
と。
どうやら、Hさんが過去に失恋で大きく傷ついた時期に、ご両親はそばで支えてくれていた過去があったそうです。
Hさんは、その時のことを振り返りながら、
「二人がいたから、今こうして元気にやれていると思うぐらい、支えてもらいました」
と話してくれました。
だからこそ、ご両親から「本当に大丈夫なの?」と心配されると、Hさん自身も揺れてしまうんですね。
ご両親の言葉は、ただの反対ではありませんでした。
それは、Hさんにもう傷ついてほしくないという心からの心配であり、愛情だったのです。
カウンセリングでは、まずはそこを一緒に確認することができました。
親の心配が感謝に変わる時

こうして、Hさんはご両親と向き合う時間を作ることができました。
お父さまともお母さまとも電話で話し、時には口論のようになりながらも、お相手がどんな人なのか、自分がどんな気持ちでいるのかを伝えることができたようです。
その一つひとつを聞きながら、私は、Hさんが本当に誠実に向き合っているのだと感じました。
Hさんは、こう話してくれました。
「親といい状態で話せるようにしましょうと、だいきさんに言ってもらえたのがすごく嬉しかったです」
そして、
「味方ができた感じがして、それもあって親に連絡を取ることもできました」
とも話してくれました。
その言葉を聞いた時、私はとても大きな前進だと感じました。
親の心配をなかったことにするのではなく、かといって親の言葉に全部飲み込まれるのでもない。
Hさん自身が、ご両親の気持ちを受け取りながら、自分の気持ちも伝えようとしていたからです。
私はカウンセリングの中で、こう確認しました。
「どんなご両親の気持ちを受け取ることができましたか?」
Hさんは、少し考えながら、
「何かあったら自分たちが支えてあげないと、と思ってくれてることがわかりました。そういう親が近くにいてくれることには改めて感謝の気持ちです」
と話してくれました。
とても素敵な親子の関係ですね…!
お相手にどう伝えるかを、一緒に整理する

もう一つ、Hさんが迷っていたのは、お相手への伝え方でした。
ご両親が心配していることを、そのまま話すと、お相手を傷つけてしまうかもしれない。
でも、何も伝えずに進めると、お相手にも状況が分からない。
Hさんは、
「それをお相手に伝えると、お相手のことも傷つけてしまうと思いました」
と話してくれました。
この時に大切なのは、親の心配をそのままお相手にぶつけることではありません。
ご両親が何を心配しているのかをHさん自身が受け取り、そのうえで、お相手に伝わる言葉に整えていくことです。
ご両親が慎重になっていることを、お相手が「自分は信頼されていないのかな」と受け取る可能性もあります。
だからこそ、私はHさんに、
「ご両親は、Hさんのことを大事に思っているからこそ慎重になっている。そこが伝わる形で話せると、お相手も受け取りやすいかもしれませんね」
とお伝えしました。
その後Hさんは、お相手にもご両親の状況を少しずつ共有していきました。
お相手も急かすのではなく、ご両親との挨拶の日程が決まるまで、ゆっくり待ってくれていたそうです。
その話を聞いて、私は、Hさんとお相手の間にもちゃんと話し合える土台があるのだと感じて安心しました。
ご両親にもお相手にも、誠実に向き合っていく

カウンセリングの終盤で、Hさんはお相手への気持ちについても話してくれました。
やり取りを重ねる中で、
「この人は信頼できそうだなと思えてきました」
そして、
「自分も結婚したいなって、今は思っています」
と。
今回のカウンセリングを通して、私は、Hさんがご両親の気持ちも、お相手への思いも、本当に大切にしているのだと感じました。
どちらかを切り捨てるのではなく、どちらにも誠実に向き合おうとしていたこと。
それは、Hさんにとって大きな前進だったと思います。
Hさんが安心してご挨拶の日を迎えられるように、ご両親への伝え方も、お相手との向き合い方も、ここから一緒に整えていきたいと思います。

